虹のきれはし

購入のきっかけ

記憶が曖昧なのですが、この本のことはTwitterで知りました。
そのとき知った情報は表紙デザインと、収録作「最高まで行く」序盤のあらすじのみでした。
知らない人向けに説明すると、そのあらすじは「記憶喪失の先輩に恋人だったと嘘をつく」です。
つまり、著者や扉イラストの作者、詳細な本のコンセプト、アンソロとして前作があるらしいことなど、ほとんど何も知らない状態でした。

存在を知った当時、紀伊国屋書店で表紙を眺めるだけ眺めて帰ったことがあります。
そのときは限定カバーがかかっていました。あれもかわいかったなあ。
しかし、単行本は当時の虹架にとっては高額でした。

フェリーで旅行することが決まり、本を買おうと思い、そのときにこの本を思い出しました。
わずかに在庫が残っていました。限定カバーはかかっていませんでしたが。
勇気を出して買いました。
そのときもまだ、この本についてのほとんどを知りませんでした。

装丁がかわいい

アイキャッチにした表紙画像を見ればわかると思うのですが、すごい色をしています。
すごい蛍光ピンクです。見返しまで真っピンクです。
とてもかわいいです。
私も同人誌でいつか蛍光ピンクの紙を使いたいな~と思っていたので、その「在り方」が参考になります。
恋と蛍光ピンクの相性の良さ。本当にいい。

表紙絵もかわいいです。
ただちょっといかがわしい感じはありますよね。
人目のあるとこで読むなら別途用意したブックカバー必須だなあ。

感想

感想です。
一言で言うなら……そうだなあ、「百合らしい百合に飽きた人向けの本なのかなあ?」って感じです。
楽しめなかった、わけではないのですが。
「“百合”って、こんなにも自由。」という帯のキャッチコピーにピンとくる人向けというか。
虹架はそのレベルではなかったのかも。

以下、ネタバレ注意。
次の項目「まとめ」まで飛ばしたい方はこのリンク踏んでね。

「恋をした私は」

主人公に対して女性キャラがふたり出てくるので、「誰とどういう関係になって終わる?」と最後まで関心を持って読めた。
思わせぶりに繰り返し出てくる水仙の存在も、(小説を読み慣れていれば予測できたかもしれないが)私には驚きがあってよかった。

「雪の花」

イラスト見て雪女?って思ったけど全く関係なかった。
百合というか……シスターフッド?人間関係としてもミステリとしても薄味な印象。

「いいよ。」

この本唯一の王道の百合って感じがする。みんなかわいくて良い。甘酸っぱい。

「最前」

アイドルの自殺配信、そのいちばんのファンがトップアイドルで……あまりにも嘘くさい、リアリティのなさが冷める。
川田さんの好物がサツマイモになった瞬間だけはちょっとエモかった。

「首師」

ググるとどうやら実在しない職業らしいということがうかがい知れるが、それが信じられないくらい描写のひとつひとつに本物みたいな質感があって、すごい。
人間関係もじっとりしてて良い。

「最高まで行く」

イラスト担当が「のあ先輩はともだち。」の人だ!いいね!と思った。
主人公のおちゃらけた性格と先輩のめんどくささがかわいい。この本でキャラがいちばん魅力的なのはこの作品。

まとめ

「短編小説としてそこそこ面白かった」という作品はちゃんとあったのですが、百合としてすごく好き!って作品には出会えませんでした。
ただ総合的に見ると、そもそも自分にとっての百合の楽しみ方が短編と相性が悪いというのがあるかもしれないと感じました。
百合って、自分にとってはオリジナル世界観で温めたり、二次創作界隈で「育っていく」のを見て楽しむというところに比重が大きいというか。
長く自分の人生にいてほしいので、短編で小説だと愛着がわきづらいところはあります。

まあでも買って間違いだったとかは思ってないんで、こういう機会があったらまた他の百合小説を読みたいですね。

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